第六夜 焼酎にブームはない

焼酎にブームはない

ブームである。本格焼酎の、である。

正確には第四次ブームといわれている。

「ロクヨンのお湯割り」が流行語となった一九七五年からの第一次ブームを皮切りに、酔い覚めの良さで健康志向にのった第二次、麦焼酎の全国的ヒットによる第三次を経て、いま、ブームとしての成熟期を迎えている。

最近テレビなどのマスコミで「本格焼酎には血栓を溶かす働きがある」このことが広く報道されたことも、また、いわゆる「幻の焼酎」騒ぎも、ブームに拍車をかけた要因といえるだろう。

焼酎が、日本を代表するスピリッツ(蒸留酒)として認められつつあることは、誠に喜ばしい。

しかしながらわが焼酎が、五百年近くに亘り先達より飲み継がれてきたのは、何よりその根底に真のスピリッツ(精神)が脈々と流れていたからではなかったか。
ひと時のブームが去ろうとも、イモ一筋の精神は永遠に止まない。

STAY UP TO DATE

Submit your email to get updates on Island products and special promotions.