第二夜 焼酎健康憚
焼酎を飲むと 二日酔いになりにくいとは、酒好きの間で古くから言い交わされるところである。適量をたしなむことによる酔い覚めの爽やかさは、一度でも焼酎を飲んだことのある方なら、しみじみと実感されるところであろう。
「酒は百薬の長」という言葉を身を持って体現されたのは、かつて長寿世界一と称えられた故泉重千代翁。一日二合の焼酎を毎日欠かさず飲み続け、百二十歳の天寿を全うされた。
適度な飲酒が健康を維持、促進するという説の、まさに実例といえるだろう。アルコールが体内に入ることで新陳代謝を高め、精神的にもリラックスさせてくれる。などという小理屈はあえて言うまい。なにしろ鹿児島で言うところの「だれやめ(晩酌)」の大義名分は、”だれ”=”疲れ”を”やめ”=”とりはらう”ことにあるのだから。
ところで、最近の研究では、本格焼酎には心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる血栓を溶かす酵素を、体内で活性化させる効果があるといわれている。
専門的なことは分からないが、さつまいも、米、清らかな水と、天然のものだけで作った焼酎を毎日適量たしなむことが、日々の安らぎと明日への活力を与えてくれることは間違いない。
※二日酔いになりにくい
酒の中に不純物があると悪酔いしますが、蒸留酒なので混ざりものがありません。
日本酒やワインなどにくらべて「酔い覚めが爽やかだ」といわれます。 科学的な裏付けはほとんどありませんが、エチルアルコールが体内で分解されるときに生じるアセトアルデヒドが神経を刺激するため、というのが定説になっています。